harunoame

情報学と映画とアニメと本の話

すべてを見たるひと

読み終えました。

英雄ギルガメシュと彼のために造られたエンキドゥ(という設定が既にたまらなく素敵)が大変イチャイチャしているらしいと、邪なたのしみを以て臨んだのですが、いちゃいちゃは大部分が散逸していてるようでした。もうすこし二人の会話が残っていれば読みたいのになあ。

ギルガメシュとエンキドゥが闘って、エンキドゥがギルガメシュに「お前の母はお前を第一の者として生んだのだ」と述べる場面はときめきました。野の人が王を諫める、美しい場面ように思えました。それから、矢島訳の本文にはなかったけれど、スルタンテペ書板 にはエンキドゥの死に際してギルガメシュが嘆き「お前のために泣け(lib-ki-ka=lu ibki-ka)」というフレーズが繰り返される、という解説がこころに染みました。

エンキドゥはそんなふうに大切にして、旅や冒険を共有するギルガメシュが、女神イシュタルの求婚をこっぴどい感じで撥ね付ける辺りもなんかこう、胸に訴えるものがありました。

他に、岩波書店の月本昭男訳があって、そちらは現存の書板すべてを訳したものだそう。まだ見ぬギルガメシュとエンキドゥを求めて読もうと思います。

ギルガメシュ叙事詩 (ちくま学芸文庫)

ギルガメシュ叙事詩 (ちくま学芸文庫)

ものすごく不埒な感想を書いた。